清華大学 Schwarzman Scholars 留学記

2019年9月より清華大学(Schwarzman Scholars)に留学。日々感じたことを綴っていきます。

オリエンテーション③ ~ビジネスマナー~

オリエンテーションの中で、相互理解やリーダーシップの次に重点が置かれていたのが、ビジネスマナーです。

 

ビジネスマナーに関する簡単な講義もありましたが、特に印象に残っているのはMocktailと呼ばれるイベント。「模擬(Mock)+カクテル(Cocktail)」ということで、ビジネスの場における(婚活とかでも使えると思います)立食パーティーにてどのように振る舞うべきか、模擬イベントを通して学ぶものです。

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学院のCourtyard内で開催されたMocktail


イベントには現役生のほか、Schwarzman Scholarsの卒業生も15名ほど参加。現役生は「30分間で最低2人の先輩と話すように」との指示をスタッフから受け、30分間の模擬カクテルパーティーが開始します。本物のパーティーさながら、飲み物やフィンガーフード等も提供されます。

 

まず驚いたのが、欧米人の中にもカクテルイベント(立食パーティー)に苦手意識を持つ人が結構いる、ということです。

正直なところ、欧米人は総じてフレンドリーであり、初対面の人が大勢いる場でも自信を持って振る舞え、こうしたイベントは余裕なのだという超偏見に満ち溢れた印象を持っていました。しかし、同級生と話していると「こういうの本当苦手~。誰に話しかけに行く?一緒に行こうよおお」というような、日本人っぽい(というのも偏見なのでしょうが)発言が多くあり、なんだ、皆はじめはそんなもんなのか…と少し安心。

 

そして30分後、先輩方からたっぷりフィードバック。

  • 会話への入り方(相手に受ける30秒程度の自己紹介を考えること、等)
  • 会話からの抜け方(「飲み物取ってきますけど、いりますか?」と言ったら100%相手は断るからそのまま逃げる、お手洗いに行ってきますと言って逃げる、等。笑)
  • 相手の名前をきちんと覚えて会話の中でメンションする、会の後にメール等できちんとお礼をする
  • 自己主張しすぎない/会話に入れていない人に話を振る
  • 右手で握手することを想定し、名札は右胸につけ(握手した際に自然と目線に入る)、フィンガーフード等を食べる際には極力左手で食べる(笑)

などなど、非常に細かな点まで指摘をもらいます。

 

日本の会社では、名刺交換や電話応対などはきちんと指導してもらえるものの、こうした社交の場での振る舞いについては本人任せのところが多いのではと思います。私としても初めての機会で、非常に勉強になりました。

通常業務をしっかりこなすことも無論重要ですが、こうした場を活用したネットワーキングも、仕事の発展に大きく貢献するのでしょう。自身の得意分野として使いこなせるかで、将来の人脈にも大きな違いが出そうです。

学院のスタッフも、「こういう所で何も考えなくても自然に振る舞える人もいるけど、慣れるまで練習が必要な人もいるよね。経験を積んで、うまく振る舞えている人を見て、学んでいくように」とコメント。

欧米の方の堂々とした振る舞いは、天性の才能によるものではなく、経験と練習の賜物なのだと痛感しました。また、社会に出る前からこうした場を与えてくれるのは、さすが米国、と感心。
日本も婚活の指南イベント(?)等はあると聞くので、ビジネスにおけるネットワーキングについても、体系的に教えてくれるものがあってもいいのになあと思います。


未だにこうした場に私は苦手意識があり、入場した途端に知り合いを全力で探す/気まずくなったらトイレに逃げるw習性はありますが、ゆっくり克服していければと思います。